SSHブログ

SSH成果発表会の為のプレゼン講座

 3月20日、第二高校体育館にて「平成30年度第二高校SSH研究成果発表会」を行います。

 今年はなんと、現役アナウンサーをお招きして「プレゼン講座」を行いました。

 講師はラジオを中心に活躍されているフリーアナウンサー石岡まゆみさん(えむえむカムパニー)です。石岡さんは平成25年に第二高校美術科の生徒対象に「古事記」の朗読をレクチャーいただいたり、本校SSH研究成果発表会にも参加いただくなど、第二高校に御縁のある方です。

 2月25日放課後を利用し、発表会でプレゼンテーションをする33人が参加しました。一人一人マイクを回し、自己紹介と当日伝えたいことを発表しました。そのコメントごとに、石岡さんからアドバイスがありました。

①発声:声を前に出すこと。腹式呼吸をすることで、よりクリアな発声ができる。腹式呼吸のトレーニング方法。

②声のトーン:その人に会った響き、耳触りのいい声。素直に聞く人の胸に響く声。

③視線:伝えたい相手を見ることは自分の情熱を伝えるということ。

④マイク:マイクの特性(機能)を活かした話し方。

⑤笑顔や身振り手振り:心の中の熱い思いが、笑顔や身振りとして思わず出ることは素敵なこと。

⑥伝えたいことの内容を整理し、自分らしさが出る言葉遣いをすること。

 参加者全員の声を聴いて、アドバイスいただきました。プレゼンテーションそのものが創造的行為になることを確信した一時間でした。きっと、第二高校らしい素敵な発表会になると思います。

 この講座は3月18日にリハーサルを兼ねて体育館で2回目を行います。

 また、コカ・コーラ英語コミュニケーションスキルプログラムが3月10日にあり、その成果も3月20日発表会でにお披露目できますのでお楽しみに。

 石岡さん、お忙しい中ありがとうございます。

活動報告「GRⅡ子どもサイエンスゼミとASと熊本県立美術館のコラボ」

 今年度のテーマ研究では今年もたくさんの取り組みを行いました。個人やグループでの実験やフィールドワークも積極的でしたが、新しい取り組みとして美術館とのコラボレーションを行った例を紹介します。

 10月26日(日)熊本県立美術館で子ども美術館「秋だ一番!子どもアンデパンダン~積み木で街をつくろう」を行いました。参加した子どもたちは小学生を中心におよそ15人、第二高校からは美術科1・2年生14人、普通科「GRⅡ子どもサイエンスゼミ」から5人が参加しました。美術館からは学芸員さんと美術館ボランティアの皆さんです。

 この日は「佐々木耕成展」を鑑賞するためのワークショップで、佐々木さんが行おうとした「美術の変革」、保存を前提としないインスタレーションやパフォーマンスの記録、絵画を展示したものでした。

 子どもたちと「積み木でアートをつくる」ことで、「美術」というカテゴリーに問題提起をした佐々木さんの創造のプロセスを追体験することと、「科学」的視点では積み木が子どもたちの知的発達に与える影響の検証を行うことが目的でした。

 まずは5000個の大量の積み木を前に、一人一つ自分が「美しい」と思う「塔」をつくりました。

ミッション① 自分の背よりも高く積み木を積むこと。

「科学のお姉さん(子どもサイエンスの生徒)」から積み木を高く、美しく積むコツを教えてもらいます。

感心したのは特に指導していなかったのですが、「解剖学講座」でもメインテーマであった「重心」という言葉がキーワードとなっていました。積み木を積むという行為は、子どもの空間把握能力を磨き、体幹を意識した物理学的学びが可能であるとわかりました。

ミッション②自分だけの塔をつくろう

それぞれ持ち寄った素材も使い、塔をつくっていきます。

ミッション③一人一人の塔を橋でつなぎ、みんなの町をつくろう

美術のお姉さん、お兄さん(美術科)から、どんなイメージでつなぐのかヒントを伝えます。イラストはH29年度に第二高校に講義に来ていただいた建築家光嶋裕介さんのスケッチです。

 次に科学のお姉さんが橋の作り方のバリエーションをレクチャーします。通潤橋の作り方などにも話題は広がりました。

最後にこの町の名前をみんなで話し合い、記念撮影して終わりました。

町の名前は「橋のまち」でした。

美術科1年「解剖学講座」

 2月8日(金)は九州中央リハビリテーション学院の先生方をお招きして、今年で2回目となる解剖学講座を行いました。

 まず、GRⅡ「スポーツサイエンスゼミ」でもお世話になった理学療法士の岩見幸省先生から、骨格、特に脊柱について、「立つ」という動作について、重心について講義していただきました。

次に大村充弘先生から、解剖学と彫刻の両方の視点から、クロッキーの指導をしていただきました。

人体について知識として学んだことを、描写を通してその理解を表現することが目的です。

たった2時間でしたが、生徒の作品を見ると大きな成長が目の当たりにできました。

 同じ人物の作品ですが、ものの捉え方がずいぶん変わりました。

 生徒が交代でモデルをしましたが、その中には「体のある場所に重心をかける」など当たり前の動作が難しく感じる生徒も多くいました。現代の子どもたちの「姿勢」と関連して「呼吸」の方法などに課題があると感じ、身体(モデルになること)や絵(クロッキー)で表現することで言語とは異なる学びができることを指導者も気づきました。

 美術と科学がクロスし、思わぬ方向で課題発見できた時間となりました。

コカ・コーラ英語コミュニケーションスキル研修プログラム

 12月15日、16日は「コカ・コーラ英語コミュニケーションスキル研修プログラム」が震災後、新しくなった新管理棟と図書館で行われました。

 この研修は公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団からの支援を受け行われました。第二高校普通科・美術科、1・2年生から42人が参加しました。

 二日間、朝から夕方(昼休みも)も英語漬け、All Englishの研修でした。最初はドキドキしながら参加した生徒たちもファシリテーターの皆さんのおかげで、後日「もっと英語で考えたい!」という感想を聞かせてくれるほどになりました。

 「英語で表現する」のではなく、「英語で考える」研修であったのが、大きな実りを生んだのだと感じました。

初日は3か国(ニュージーランド、フィリピン、ジャマイカ)出身の先生方のワークショップを含む自己紹介、生徒たちの自己紹介、世界に発信したい熊本の魅力についてアイデアを出し合いました。

 

 二日目は、「Global Personって何だろう」というテーマでディスカッション、グループで意見を発表しました。盛り上がったのはListening Trainingでペアをつくり、教室内に隠されたキーワードを相手に伝えるゲームです。スペルはもちろん、発音、聞き手の語彙力も試されます。午後は「熊本の魅力を発信」をテーマにプレゼンテーションの準備、発表会を行いました。日頃テーマ研究で慣れているので主体的に資料や写真など用意しておりファシリテーターの方々もびっくりしていらっしゃいました。

 

 最後の発表会はそれぞれが工夫した素晴らしいものでした。

 そして、先生方とのお別れも寂しく感じるほどでした。

 3月10日に事後プログラムを行い、研修終了です。それまでに2回の添削指導があります。なかなかハードですが、生徒たちもやりがいを感じているようで準備した側としてもうれしい限りです。

 3月20日のSSH研究成果発表会でもこの研修で学んだことを発表します。また、次年度GRⅢでは普通科、美術科で英語よる探究も始まります。この研修から大きなヒントをいただきました。

 この研修でご尽力いただいた皆様に感謝申し上げます。

新図書館からは美しい紅葉が見えました。図書館のアカデミックな雰囲気と相まって、非常に美しい光景でした。

2年生テーマ研究ゼミ代表決め

 12月5日GR(グローバルリサ―チ:総合的な学習の時間相当の学校設定科目)の時間にゼミ代表決めを行いました。11月21日にゼミの中でワールドカフェ方式を応用して各ゼミ8人を選出し、この日はポスターを実物投影機やタブレットを利用してプロジェクターで映写し発表しました。

 今回外部講師の先生方も審査・講評に来てくださいました。
◆架け橋プロジェクトゼミ(一般財団法人ツタワルドボクより藤木修さん)
◆マーケティング×復興ゼミ(熊本県立大学丸山泰先生)
◆スポーツサイエンスゼミ(九州中央リハビリテーション学院岩見幸省先生)
◆マーケティング×グローバルゼミ(熊本大学ランダ― シムズ先生)
 今年度、第二高校が新しく挑戦したのは、外部講師の先生方との連携、ひとつのテーマにみんなで取り組む架け橋プロジェクト、英語によるポスターやプレゼンテーションを行うマーケティング×グローバルゼミでした。
 外部講師との連携で指導する本校先生方との交流も深まり、第二高校の探究活動が次のステップに進んだのを感じました。

新管理棟にできました、文字通りActive roomでの発表(文献研究ゼミ90人)。

新図書館でのプレゼンはよりアカデミックな雰囲気でした。外の風景もきれいでした。

 初めての英語による発表。ポスターの内容も熊本復興を考えるテーマが多くみられました。
 これら探究活動を通し、第二高校の持ち味は多様性であることを感じました。ここで選ばれた生徒たちが、3年ぶりに体育館で行われる学年でのポスターセッションで発表します。

九博バックヤードツアー

今年もSSH学校設定科目「美術探究」
の一環として
九州国立博物館バックヤードツアーを
開催しました。

2回目の今年は
美術科1年生に加え
2年生の探究科目で
「理想の絵具」に関して探究している
理数科5人も参加することができました。

交流課 主任研究員 上野様による
「九博の魅力とは」
と題したガイダンスに始まり
企画展の鑑賞
文化ボランティアの皆様による
バックヤードツアー と
常設展の鑑賞 
大変充実した魅力あふれる研修となりました。

生徒の振返りでは
気になるキーワードを挙げてもらいました。

【文化財保存に関する科学的側面のキーワード】
窒素処理、二酸化炭素処理
再現文化財
IPM総合的有害生物管理
免震構造、制震構造
CTスキャン などなど

【展示内容の時代背景に関するキーワード】
伊能忠敬の測量
狩野派、琳派
火炎土器、唐三彩、鍋島焼
シルクロード
などなど

【文化財保存及び美術史的知識に関するキーワード】
美術探究で学んだ、尾形光琳と弟の尾形乾山の
合作を見れたこと
3Dプリンター
和紙、日本刀
螺鈿細工、遣唐使の貢ぎ物
すでに明治時代から九博を建てる議論があったこと

知識の基盤があればあるほど
専門知識を貪欲に楽しんでいけるのだと
感じさせる生徒たちでした。

*****
科学技術が進むにつれて、
保存科学が発展してきた。

科学技術が進むためには
細やかな気づきや探究心などが必要だと思うが、
それを支えていく事も大切なことだと思う。
その中でも、
ボランティア活動などが1番身近な例だと思う。

大きな事ではなくても
小さな事でも社会のつながりに関係してくると思うので、
自分が出来ることはしていきたい。
*****


多くのボランティアのみなさまが
九博を有機的に温かく支える姿を
感じる一日でした。
情熱的に案内していただきました
ボランティアのみなさま
ありがとうございました。


*****
現在の私たちが、
数百年、数千年前の
文化的な資料や
遺産を見ることが出来るのは
過去の人々のご尽力あってからこそのもので、
その文化財はもちろん
その文化財を修復する技術そのものが
後世に継承すべきものであるように
今回の研修を通して思った。

歴史的価値はお金に換えることが出来ないもの
であるからこそ、
これからの科学の発展と共に
技術の発展もするように思えた。
*****

 

*****
私はこれから社会に出て、
見えないところに目を向けていくこと
に繋がると感じました。

芸術や文化財は、
見えないところに
人々の想いが込められていることを、
x線の話から学んだからです。

そんな想いを
文化財からひきだす仕事
をしている九博の方たちは
すごいと感じました。

そのためには、
些細なことにも気を配り、
丁寧に作業していくことが大切です。
これからの美術探究、美術史、制作に
いかしていきたいです。
*****

身近にある
博物館・美術館を
「学びの宝箱」
と感じた貴重な一日でした。

御協力いただきました関係者の方々に
心より感謝申し上げます。

プログラム普通科 視覚の加齢とUD

普通科のタイトルは
「視覚の加齢とUD」

何をしているか、というと・・・。

今、どこまで見えるのか
測定しています。

「老眼」というと
生徒にとって
「自分には関係ない」
と思いそうですが、
実は水晶体の老化は
高校生も始まっています。

この距離も
一人一人違う、と気付く
体験でした。

*****
岡嶋先生は高齢者だけでなく、
どの年代の人にも見えやすくなるために
というところが
とても素敵に思いました。

僕はほとんどの場合
自分に得のあることしかしないので、
岡嶋先生の
どの年代の方々のことを考えているところが
とても印象的でした。

これからは僕も
大人になって仕事や家族ができた時のことを考えると
今のままじゃダメだと思うので、
岡嶋先生のように
どの年代の人にも喜んでもらえることをしていきたいと思いました。
*****


*****
社会の役に立つ仕事ができることは
本当にすごいことであり、
とても努力が必要であることに気づきました。

人の役に立つということは
とてもやりがいがあることだと思います。

私も将来は
人の役に立てるような仕事をしたいし
そんな人になっていきたいと思っています。

そのためには
たくさんの努力が必要であることを
今回の講演を通じて学ぶことが出来ました。
*****

多くの財産を頂いた3日間でした。
岡嶋先生、
本当にありがとうございました。

プログラム1年生希望者 食AR体験

1年生希望者には
放課後に
食AR体験が実施されました。

クロスモーダル効果

視覚と味覚、視覚と聴覚など、
本来別々とされる知覚が互いに影響を及ぼし合う現象
をいうそうです。

この日のために
作成していただいた
プログラムを使っての体験という
贅沢なものでした。

「食べる」という行為は
非常に複雑で
五感を総動員しています。

中でも「視覚」に
強く影響される 
という体験です。

「あ!!!違う~!」
という声が上がった当初は
周りの生徒は半信半疑。
「ホント~???」

でも、少しずつ
その体験を共有できる人が現れると・・・。


味の感じ方は
人それぞれの経験にも
大きく影響がある
ということも知られていることです。

全員が「違うと感じる!」と
いうわけではありません。
その感じ方も
人それぞれ
そんなに違うんだ、という
実感がある
体験となりました。

次にお寿司。


最後に 視覚と聴覚。

同じせんべいを食べているのに
音によって
「あれ?固い。」
という体験も。

*****
同じ食べ物でも
色などが違うことにより
味が変わることに驚きました。

これらによって、
ダイエットや好き嫌いを改善したり
することが出来てすごいなと思いました。

先生の仕事は
それによって人を幸せにすることが出来るので
私もこういう仕事を出来たらいいなと思いました。
*****

プログラム1年生 色と食AR

1年生全体を対象に
「色と食AR」のタイトルで
講演会も行われました。

広い体育館で400人対象という
お話ししにくい環境でしたが
生徒たちは
研究の世界の最前線を
堪能させていただいたようです。

*****
今回の講演で
物の色や食物の色によって
たくさんのことが変わることが分かりました。

例えば、お寿司など、
マグロとサーモンまで
ARの中だけで変えれば
臭いも変わったり、
もちろん味も変わっていて
とても驚きました。

また、シューズの絵では
人によって認識する色が違い
ピンクと青ってほとんど対比する色で
違って見えることにも
すごく驚きました。

そういうことは考えたこともなかったので、
とても面白かったし、
そういう研究をする仕事もあるんだと
興味が湧きました。

今回の講演で、
新しい発見や
考えたこともないようなものばかりで
とても有意義でした。
*****


研究職への憧れも
強くする機会ともなったようです。


*****
今回のこの講演会で
岡嶋先生の仕事に向き合う姿勢は、
日頃から常に意識が高く、
周りに配慮しながら行動されている
ということが分かりました。

そして先生の生き方から、
僕が、学ばないといけないことが
たくさんあることに気付きました。

例えば、岡嶋先生が、
どんなことよりも視覚の研究を大切にして、
その視覚のことで研究した情報を広めるために、
いろいろな場所で講演会をするなどの、
仕事のために自分の人生を捧げておられることから、
仕事に向き合う姿勢から生き方までもが、
素晴らしいと思いました。
*****

研究最先端の内容を
御披露していただき
本当にありがとうございました。

プログラム美術科 色と錯視

美術科のプログラムも
大変充実した内容に
魅了されました。

理数科でも写真がありますが
色彩輝度計を使い
肌の色を測定しました。

*****
色は光の反射で認識できているということ、
その波長の違いで
色の識別を行っていることを
改めて深く知ることができました。

脳というのは自分が思っていたより、
高度で、
しかしある意味欠陥のような部分があるんだ、
と思いました。

普段の先生方からの指導でも、
「美術を極めていくと他の分野まで進出する」
とよく教わっていて、
今日の講演を聞いて納得しました。
*****

また、他にも
科学を実感する記述もありました。

*****
人によって色の感じ方が違う
というのは
口で言うのでは簡単でも
数値化して理解するのが難しい
と思っていたのに、
今回理解することが出来、面白かったです。
*****


今回の数多くのプログラムを
受講した1、2年生の生徒の中で
色に関する基礎知識の最も多い美術科2年生。
息をするのも忘れているかのように
引き込まれ
聞き入っていました。

*****
とても貴重な講演でした。
僕達の目で見る世界ではなく
本当の世界の姿、
色を通してではなく
本当にそこにあるものについて
とても興味が湧きました。
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講演終了後
「私も測定してください!」

プログラム理数科 視覚色彩工学

各科の特性に合わせた内容です。
理数科は
視覚色彩工学 との副題でした。

「見る」ということを
実感する体験もありました。

次の写真は、
「上下反転眼鏡」を装着した生徒が
岡嶋先生の方へ近づこうとしているところです。

実際、私たちの眼の網膜に
上下反転して写った情報を
脳が逆転してくれているのですね。
脳ってスゴイ!

また次の写真は、
ペンケースの「青」を
色彩輝度計 で
測定しているところです。

また学年によっても内容が違います。
グラスマンの法則の御紹介があり
「これって、他に知っているもので言い換えたら何?」
との質問に
「あ、ベクトル!」

2年生は数学でベクトルが学習済みです。
ベクトルの概念の出発は
この「グラスマンの法則」であることに
話の最後に辿り着いて感動でした。

五感を科学するプロジェクト

「五感を科学するプロジェクト」を
今年も開催しました。
SSHと教育過程研究指定校事業との
共同プロジェクト第2回です。

今年は「視覚」に焦点をあて
講師に横浜国立大学の
岡嶋克典先生をお招きし、
3日間にわたって
講演会・ワークショップを
行いました。

学科の特性を生かした
様々なプログラムを御準備いただきました。
また、この日のために
世界初となる規模の「食AR体験」
ができるようプログラムを開発していただきました。
この場をお借りして
岡嶋克典先生
そして
研究室のみなさまに
心よりお礼申し上げます。

有機化学高校生講座2018熊本大会

10/28(日)、崇城大学で有機化学高校生講座2018熊本大会、テーマ「多様性を持つ有機化学の世界」が開催されました。県内の高校生、約80人の参加でした。

この講座は、国際有機化学財団(事務局:京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻村上研究室内)の主催で、2013年から高校生が有機化学への興味・関心を深めてくれる場になるよう、毎年、全国各地で行われています。
第二高校からも21人の生徒が参加し、講座の運営業務も行いました。午前は以下の先生方の講義が行われました。
【講演1】玉尾 皓平 先生(京都大学名誉教授・豊田理化学研究所 所長)
     演題 科学者の思考の原点,それは「元素周期表」
【講演2】江口 久雄 先生(東ソー株式会社有機材料研究所 所長)
     演題 私たちの暮らしを支える有機化学

午後からは「有機化合物(フルオレセイン)の合成と精製」を崇城大学の八田 泰三 先生、水城圭司 先生、TAの学生さん15人の御指導のもと、実験を行いました。

【第二高校生徒の感想】
 今までは漠然と化学が好きだからもう少し勉強してみようかな、くらいの気持ちで進学希望を化学系と書いていましたが、今回の講座を受けて、将来化学に関する仕事をしたいと強く思うことができました。化学の恩恵は身の回りにとても多く存在しているにもかかわらず、あまり身近には感じられていませんでした。しかし本当は身の回りのほとんどのものが化学にお世話になっていることがわかりました。これからは化学の恩恵を感じながらこれからも化学に関わっていけるように勉強を頑張ろうと思いました。

SSH テーマ研究 架け橋プロジェクトゼミ

 2年生GRは9月12日2学期初めてのテーマ研究が行われました。
 その中でも、特色のある活動をしているのが「架け橋プロジェクトゼミ」です。一般財団法人ツタワルドボクの皆さんに5月から基調講演と指導を数回お願いしています。ツタワルドボクは建造業を中心とする企業の方が土木の仕事の面白さ、大切さをもっと世の中に伝えたいという思いから、はじめられた事業で、県内でもすでに実践されています。

 第二高校はテーマ研究のゼミの一つとして行っています。他のゼミはテーマ設定、仮説設定と順を追っていますが、このゼミは、まず橋をつくってみよう、どんな橋が強いかつくって考えてみよう言う方針です。今回は9月26日の耐荷実験会を前に夏休みの成果を披露しあいました。

 

一番シンプルなデザインですが・・・

意外と強度はありました。

橋の強度をつけるための工夫は様々。

橋そのものの重さや費用対効果も考えないといけません。

 
 まずは、みんなで楽しそうに実験しているのが一番よかったです。
 すでに大破した橋もあったようですが、試行錯誤を楽しんで欲しいと思います。実験会が楽しみです。

関西研修 第2日

 8/8(水)SSH関西研修2日目、体調不良者もおらず、みんな元気に過ごし、研修を実りあるものにしています。

 2日目は、平成30年度SSH生徒研究発表会に参加するため、神戸国際展示場へ向かいました。本校の代表生徒も「振動発電が創る可能性について」というタイトルで発表をしました。多くの来場者にこれまでの研究成果を聞いていただいたことで、今後の研究に繋がる示唆を得ることができました。


 また、他校の発表にも多く触れることができ、本校生徒が所々で聞き入っている様子や質問をしている様子を見ることができました。

 
 宿舎に戻ってからも研修が行われ、発表会で自身が興味を持った研究についてグループ内で紹介し合うなどの意見交換をしました。


 最終日の8/9(木)は、防災科学研究所:兵庫耐震工学センターと理化学研究所:播磨放射光科学総合研究センターにて世界最先端の科学技術を直接見聞きし、今後の進路研究につなげていく予定です。
 
 なお、帰りは熊本駅19時11分到着予定、駅で解散となっています。

関西研修 1日目

 8/7(火)〜8/9(木)、理数科1,2年生の希望者41人がSSH関西研修に参加しています。
 朝7時30分前には、第二高校を出発し、熊本空港→伊丹空港→甲南大学へと移動し、大学の実験室など施設見学を行いました。

 同大学フロンティアサイエンス学部生命科学科の長濱宏治准教授からは「最先端医療のための高分子科学」という題目で講演をいただいたり、院生の方から自身が取り組まれている研究について発表をしていただいたりしました。
 また、現在理数科2年生が取り組んでいる課題研究について、個別にアドバイスをいただくなど有意義な時間を過ごしていました。

真ん中が長濱宏治准教授

 その後、理化学研究所計算化学研究機構 (RIKEN AICS)を訪問し、京コンピューターを見学しました。ちなみに京コンピューターの「京」の文字は、熊本出身の書道家、武田双雲氏によるものだそうです。

8/8(水)は、神戸国際展示場にて、平成30年度SSH生徒研究発表会に参加し、今後の研究活動に向けて大きな刺激を受けてくる予定です。

1学年講演会「探究活動と社会」

 6月20日(水)、1年生を対象に一般財団法人「ツタワルドボク」の片山英資さんをお迎えして、「探究活動と社会」というテーマで講演を行っていただきました。
 土木関係の仕事のプロフェショナルでいらっしゃる片山さんのお話は、理系の生徒はもちろん、工学にあまり興味のなかった生徒や、美術科の生徒にしっかり伝わっていたようです。

 生徒の感想はeラーニングによる投稿にしたのですが、当日の夜から彼らの感動が伝わるメッセージが届いていました。いくつか紹介し、講演のイメージをお伝えできたらと思います。
◆感想①
今回の講演を聞いて、すべての学びがつながっているということが、とてもよく分かった。色々と話を聞く中で、私は一番「土木工学は人間考学だ」という言葉が一番心に残った。この講演会の中で「キャラ立ち」というのが、一番この言葉にあっている気がする。なぜなら、それぞれ個性はあり、全然違うけれど、特性などを生かすということは、これからもとても大切なことだと思うからだ。そして、自分が出来ないことを出来る人や、人よりも出来る人のことをほめるということは、生きていく中で、とても重要なことだと思う。これから、少しでも意識していきたいと思う。
◆感想②
僕は、講演を聴き終えて土木は色々な工夫を施して僕たちの生活を豊かにしてくれているんだなと思いました。僕は話の中で特にいやことであっても「楽しそうにやる」ということが印象に残りました。楽しそうにやれば人が集まり、たくさんの人から意見をもらえてより効率的にできると思いました。僕は講演で聞いたことを自分の生活でいかしていきたいと思いました。人の意見をを尊重して、物事を多面的に見ることでより効率的な行動ができるようにしていきたいです。
◆感想③
私は、今日の講演会で「土木」はとても奥が深いのだと思いました。私たちが毎日、当たり前のように通っている道や橋も「土木」によって支えられていると改めて感じました。特に熊本地震のとき、1300人の土木技術者がかけつけ、高速道路の全面復旧に13日、水道の復旧に5日と短い間に復旧させていることを初めて知り驚きました。また、なにかする時は、未来をちゃんと見据えて目標を見失わないようにするのが大切だとも思いました。私たちは、みんなそれぞれ個性がありそれはとても良いことです。そのため、これからの学校生活の中で話し合いなどで、このことを生かし ていきたいと思いました。

 片山さんの講演だけでなく、生徒たちの熱い感想にも心打たれました。
 ツタワルドボクの皆さんには2年生のテーマ研究架け橋プロジェクトでお世話になる予定です。よろしくお願いします。

GRⅡ「テーマ研究」はじまりました

 2年生GR「テーマ研究」は個人研究行います。昨年度は学問領域別のセミに分かれました。
 今年度は探究活動をもっとダイナミックに楽しんでもらうために、探究の手法別に分かれました。5月13日にゼミ顔合わせがあり、4つのゼミで特別講師をお呼びし、基調講演を行ってもらいました。その6つのゼミを紹介します。

その1 架け橋プロジェクトゼミ

 実験から始まるゼミです。ある条件に合う橋の模型を作り、9月には橋の耐荷実験を行います。昨年度県立宇土中学校でも実践のあった、一般財団法人「ツタワルドボク」の皆さんが強力にサポートしてくださいます。本来のお仕事は土木系の企業の方を主としてや官公庁、大学の先生方など豪華で多彩なメンバーです。「大人になるって楽しそうだな」と高校生たちに思わせてくださる素敵な方々です。
 生徒たちは、まずケント紙と糊だけで橋の模型を作るミッションをクリアします。

その2 子どもサイエンスゼミ

 実験を考えるゼミです。たとえば九九を子どもたちに教えるときどんな方法があるだろう?マイナス×マイナスはなぜプラスだろう、などがテーマになります。
 サポートしてくれるのは、5000個の積み木。楽積木という3種類の積み木を使い、創造力を育ませます。
 また、熊本県立美術館子ども美術館や科学系イベントなどに出張を考えています。

その3 スポーツサイエンスゼミ 

 第二高校の部活動生は、時間・空間の制限がある中精一杯部活動をかんばっています。そんな彼らがより効果的なトレーニングを考えられるように。また、医療系を考える生徒がより体に寄り添った医療を考えられるようにこのゼミを立ち上げました。
 九州中央リハビリテーション学院理学療法学科専任教員 岩見幸省先生がサポートしてくださいます。初回のゼミは、ジャージでした。

その4 マーケティング×熊本復興ゼミ

 熊本復興を応援する商品やイベントを開発するゼミです。その為には、仮説設定能力に値するマーケティング能力が必須です。
 熊本県立大学総合管理学部の丸山泰先生が監修していただいたポスターひな形を使用します。丸山先生には昨年度ジェーンズ邸応援プロジェクト講演でもお世話になりました。

その5 マーケティング×グローバルゼミ

 マーケティングの枠を広げ、英語によるポスター作成をするゼミを立ち上げました。初回の講義は熊本大学グローバルカレッジ講師ランダ―・シムズ先生の英語による講義とワークショップでした。内容は「熊本を世界に発信」、「非常時の際の外国人の方への対応」を主とします。

その6 文献研究ゼミ

 もっともオーソドックスに、とにかく文献を読み込もうというこの講座、実は最も多くの希望者が集まりました。主に人文系の内容になりますが、語学・文学・歴史などさらに細かく分かれ、探究活動を行います。
 図書部の先生方の御協力を経て、ゼミの教室として図書室を使用させていただき、さらに本の検索の仕方、情報収集のコツを教わりました。


 盛りだくさんの内容ですが、ほんとうに大切なのは生徒たちの好奇心です。
 GRでは彼らの学びたいと思う情熱を支えたいと思っています。

熊本の水環境を学ぶ

 22日の午後のスーパーサイエンスⅠ(SSⅠ)で、理数科1年(42人)が、環境学習の一環として熊本の水環境について学習しました。
 本校理数科は、平成6年以来「江津湖の水環境と水生生物」をテーマに24年間、生物学的または化学的な視点で江津湖の環境学習に取り組んでいます。一昨年は、その活動が評価され、「第30回熊本の水とみどりの愛護賞」を受賞させていただきました。
 57期生となる理数科1年42人は、事前学習として熊本大学工学部土木建築学科の濱武英准教授をお招きし、「熊本の水田と地下水循環」というテーマで講義をしていただきました。6月5日の江津湖での実習を前に、熊本の地下水の起源や地下水保全の取組、また地下水をめぐる問題などを具体的に知ることができました。同時に熊本が水資源に恵まれた地域であることも再認識することができました。

濱先生の講義

地域水循環デザイン研究室の学生の発表

生徒代表の謝辞

 6月5日は江津湖での実習です。実習の様子は後日お伝えします。

SSH事業、2年生のGR・AS最初はSST

 全部アルファベットなのでこちらも混乱して授業で「ASTのSSA???」など言ってしまいましたが、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の今年度初、学校設定科目「GRグローバルラーニング(普通科)」、「ASアートサイエンス(美術科)」が行われました。第二高校では総合的な学習の時間と情報をあわせて学校設定科目としてGR、ASを行っています。
 その中で、教育相談部と連携し、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を学期に1回行っています。探究活動は協働的な学びが重要となりますので、このような学習は非常に意義があるものです。
 生徒たちにとっても、「日ごろ話せない人と話ができた」「自分もリーダーシップが取れるようになりたい」「もっとこのような機会をつくってほしい」という感想をよせていました。

2年生SSTは『宝探し』です。

断片的な情報を持ち合い、宝を探します。

海図に航路と宝の場所を書きこみます。

最後の皆で共有します。どうしてこのようなるルートになったか、思考のプロセスを共有します。そして、大切な時間が振り返りのワーク。自分自身がチームの中でどんな存在だったか、ベストを尽くせたか、他者の意見に耳を傾けることができたかを反省し、次の機会にはもっとチームの為に何かができるようになりたいという前向きな気持ちで終えることができました。