朝の読書

  本校では平成10年度より全校一斉での「朝の読書」を実施しています。この時間をきっかけにして、たくさんの生徒が読書の楽しさを知り、読書習慣を身に付けて卒業していきました。読書により、幅の広い価値観、人生観、豊かな人間性を涵養し、未来を拓く主体性のある人間の育成を図ることを目標とし、継続して実施しています。

朝の読書について
  1. 目的  
    • 読書の習慣を身につける。  
    • 自ら考え、「生きる力」を持つ生徒を育成する。  
    • 読書により内省を深め、落ち着いた生活態度を育成する。
  2. 実施時間
    • 8:25~8:35 (10分間)
  3. 方法 
    • 生徒は一人一冊自分の好きな本を準備する。(マンガ・雑誌を除く) 
    • 時間内は静かに読書をする。(私語をしない) 
    • 担任は8:30までに教室に入り、生徒と一緒に読書をする。 
    • 「朝の読書」は全校あげて実施する。担任はもとより、職員室、その他校内のいかなる場所でもその時間は読書をする。
  4. 実施期間 
    • 5月より実施。 
    • 年間を通して実施する。ただし、試験期間および試験前一週間、学校行事などで無理がある場合を除く
  5. 読書指導 
    • 「図書館ニュース」等の配布により新着図書や推薦図書を紹介する。 
    • 年間を通して実施する。ただし、試験期間および試験前一週間、学校行事などで無理がある場合を除く 
    • 職員は授業、HR等の時間を用いて図書紹介などを行い、生徒の興味関心の喚起に努める。 
    • 1年生については図書館のオリエンテーションの時間を用いて、「朝の読書」についての説明をし、意識を高めさせる。
第1回高橋松之助記念『朝の読書大賞』贈呈式報告記(平成19年10月31日)
第二高校「朝の読書大賞」受賞

 本校教育活動の一つである「朝の読書」のこの十年間の着実な実践が認められ、社団法人全国出版協会主催第1回高橋松之助記念「朝の読書大賞」を受章することになり、源島校長先生と一緒に東京に向かった。この事業の趣旨は「社団法人全国出版協会および出版科学研究所の運営に大きく寄与した、東京出版販売株式会社(現:株式会社トーハン)元社長・故高橋松之助氏の夫人リウ氏の遺産である、株式会社トーハンの株式の配当金をもとに運営され、文字・活字文化の振興に資すること」である。また、「平成17年度に施行された文字・活字文化振興法の理念に則り、読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、業績をあげられた学校及び地方自治体・団体・個人を顕彰、表彰状ならびに賞金を贈呈する。」とあり、平成18年度より文字・活字文化の振興と啓発を事業目的に活動を開始された。
 平成19年10月31日午後11時より皇居や国会議事堂を一望できる絶景のロケーション(東京銀行協会ビルヂング19階)にて、全国出版協会会長田中健五氏や選考顧問の阿刀田高(作家・日本ペンクラブ会長)、井出孫六(作家)各氏らの出席で式が始まり、選考顧問を代表して日本出版学会会長の植田康夫上智大教授から受賞校(個人、団体)に対しそれぞれ選考決定に至る説明があった。第二高校の「朝の読書」については、「主に1,2年対象で、3年生は「小論文」対策などでそれぞれ平成10年より現在まで着実に読書習慣が定着している。図書館の蔵書が6万冊で、一人年間10冊以上の貸出し実績があり、保護者も利用している。また、並行して「図書館祭」も39年前より実施し、読書推進活動に色々工夫、努力している。」との紹介であった。その後、6団体、個人への大賞贈呈があり、それを受けて各受賞者の挨拶が続いた。源島校長先生は、まず受賞の喜びと関係者への感謝の気持ちを表し、本校の「朝の読書」は、早朝学習に続く毎朝定着した本校独特の教育活動日課であるとの説明があった。また、進学校での「読書」のあり方に触れ、心から挨拶できる心豊かな生徒や「人間力」を育てる教育観を述べながら、「継続は力なり」を基盤にした本校の読書推進活動は日々検証されながら更に研究や工夫をしている現状を紹介された。この受賞が中学校などへの大変有難い、すばらしい本校紹介となって感謝している。この賞を励みに更に前進したい。