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美術・図工 ASⅠ 実習「パラパラ動画」

美術科1年を対象とするSSH学校設定科目「アート・サイエンスⅠ(略ASⅠ)」では、実習課題「パラパラ動画」に取り組みました。

【実習場所】
特別教室棟コンピュータ室(生徒用クライアントPC×43台、教員用クライアントPC×1台、管理サーバ×1台)

【実習の流れ】

  1. 参考作品を鑑賞する。
  2. ペアを組み、作品の構想を練る。
  3. アニメーション作成に必要な専門用語や仕組み、ペイント系ソフトウェアの使い方を学びながら制作する。
  4. GIFアニメーションとして出力し、コンピュータ室のサーバに提出する。

【課題制作条件】

  • 二人一組で一つの作品を制作
  • 作成期間は50分×3回
  • 色は白黒のみ
  • 再生時間は10秒以内

ペンタブレットが無いのでマウスで描画しなくてはならず、思うような線が描けずに苦労したようですが、逆に「いかにして短所を長所に変えるか」といった発想の転換も必要ですね。完成後、本校eラーニングサイトを利用して全員が全作品とその解説を鑑賞し、一人3回までの投票という形で他者評価を実施しました。トップ3の作品とその解説を掲載します。

第1位 得票数:26 出席番号29・30の作品

【29】今回のパラパラ動画で、私は「馬が馬刺しになるまで」をテーマにしました。熊本では馬刺しが有名なこと、そして自分たちは命を頂いているんだということを短い時間で分かってもらいたくて、走っている馬をだんだん拡大していって、そして急に馬刺しを出すという単明で率直な動画にしました。特にマウスで描くというのが、人生初の体験で苦労しましたが、自分たちの伝えたかった馬の格好良さ、命の大切さを表現できたので良かったです。
【30】自分が制作したパラパラ動画は、走っている馬が馬刺しになるという動画で、一つの命についてテーマにしました。馬の走り方がとても複雑のなので、その走り方について調べたりするのが大変で工夫しました。マウスで描くことはすごく難しいことなんだなと思いました。馬の走っている所を一通り描いてそれをコピーして走る時間を増やしました。風になびくたてがみにも走っていると分かりやすいように頑張りました。

第2位 得票数:25 出席番号35・36の作品

【35】私は二高体操をモチーフにしたパラパラ動画を制作しました。二人で制作をしてみて、特にアピールしたい点は表情です。見たら思わず笑ってしまうような表情になっています。苦労した点は、途中二人で作業をしていたので、作業中のデータが消えてしまったことです。しかし、その反省を生かして、より面白いパラパラ動画を完成させることができたと思います。
【36】運動場で二高体操をした時の面白さを、シンプルな白い人物の凄い形相で表現したかった。しかし、動きをゆっくりにすると躍動感に欠けるし、早くすると短くなる。そこで、動きを終えた人物が倒れて魂が抜ける描写を付けた。スムーズに、できるだけ自然に体を重力にあずける、という動きは思いの外表現に手こずったが、フレームの数も増やしてなめらかな動きを実現できたと思うので良かったと思う。

第3位 得票数:15 出席番号3・4の作品

【03】自転車をこいでいる人という対象をより分かりやすくするために、一つ一つのフレームで、自転車のタイヤの向きを変えて、タイヤが回っているということが分かるように表現するのが大変だった。本元は、自転車に乗りながらスマホをするのは危ないということを伝えるアニメーションにする予定であったので、手にスマホを持たせ、スマホらしくするのも大変だった。最後に田んぼに落ちることで、ながらスマホの危険性が伝わったと思う。
【04】10秒というコマの少なさで、ながらスマホは危ないという動画を作りました。自転車にのりながらスマホをみていて泥にはまってしまうという動画です。特にアピールしたいところは、自転車のタイヤの回り方です。苦労して書きました。工夫した点は泥にはまったあとの泥の動き、泥に気づいて自転車に乗っている人が驚くようにしたところです。また、自転車をこいでいるように見せるようにすることにとても苦労しました。

参照:教科書「高校社会と情報」4章「Supplement PLUS 動画と立体表現」p.102-103

SSH事業 積木ワークショップ

 「積み木」で科学するってどういうことでしょう?
 実は物理、数学、工学と関わる学問領域はとても広く、そして芸術、教育、福祉とも密接にかかわります。今回は積み木を使うことによって科学技術振興にこんな効果があるのでは?ということを考える実践です。
 今回もう一つ実験をしました。理数科1年と美術科1年をシャッフルしたのです。
どんな活動になったでしょうか。写真で振り返りたいと思います。

まず8人ずつ、5班に、さらに前半・後半にわかれます。
先に前半がつくります。それを後半が観察し、次に生かします。

一班5000個の積み木を割り当てます。

5分制作して、前半と後半が入れ替わります。観察する班は別の班の偵察も行います。

慣れてくると5分でもかなりの高さです。

つくる・見る・つくる・見る、を4回繰り返し、最後は全員で10分。高さを競います。

①②限の優勝チーム。

こっそりいろんなものをつくっています。

モアイ

モアイ2

③④限の優勝者

感想も真剣に書いてくれました。

壊すときはこんな感じでした。

沢山の学びがある活動でした。また、しましょうね。

SSH事業「建築との対話」光嶋裕介講演会

 建築士 光嶋裕介さんをお招きして、二日にわたって講演会を開きました。まずは、写真で報告します。後日生徒たちの感想をもとに、詳しく振り返りたいと思います。

◆プログラム1 講演 「建築との対話」 美術科1年

 光嶋さんの著書「建築との対話」をベースに、ご自身の半生を振り返つつ、建築の本質についてレクチャーしていただきました。
◆プログラム2 講演「建築家の仕事」 全科、全学年希望者63人
 内田樹さんの自宅兼道場を設計したことでも知られる光嶋さん。空間が果たす役割の重要さに気づかされました。

著書にも紹介されているスケッチを実際に手に取ってみる贅沢な時間。美術科普通科を問わず、食い入るように見ていました。

生徒の個別の質問にも丁寧に答えていただきました。

◆プログラム3 「講演+ワークショップ~幻想都市絵巻~」
 美術科1年、理数科1年(美術、書道選択)、普通科文系2年(美術、書道、フードデザイン選択)それぞれ50分のプログラム

12㎝×12㎝の絵を隣同士繋つないで大きな一枚の絵にします。

光嶋さんもその輪に入ります。

光嶋さんの隣に座った生徒は緊張していましたが、かなり刺激を受けてみんな良い作品を仕上げました。

絵をつなげる(コネクトする)ことによって、対話が生まれ、もっといい作品をつくろうとするムーブメントができました。また、コネクトするとは受け身で待つのではなく、相手にパスする、干渉する行為も必要なんだと学びました。

みんなの絵をつなげます。

どの学年、どの科も素敵な笑顔でした。どんなに楽しく充実していたか、写真を見ていただければわかると思います。
光嶋さん、遠路お越しいただきありがとうございます。貴重な体験となりました。

プログラム⑥ イリコの解剖

最後のプログラムは
1年生の普通科と美術科の
混成チームでした。

イリコを手で
解剖していきます。
一心不乱です。

まず第一番目のヤマは「脳みそ」
食べたはずなのに、見たことがない!
見つけるのに苦労してます。

見つけていきながら
丁寧に並べていきます。
図鑑のような仕上がりでした。

もう一尾のイリコを試食。
そのおいしさに
もう止まりません!

「脳みそはとても美味しい」との情報に
どれどれ、と各器官別に味わいます。
おいし~い!
解剖したイリコもすべておなかの中に。

このクラスには
3つのプログラムを体験できた生徒も多数おり
非常に満足度の高い様子が表情からうかがえました。

会場の大きさの都合上
プログラムを6つに分けての実施となりました。
品川先生、6つものプログラムを
本当にありがとうございました!

プログラム⑤ みそ汁の味わい比べ

いよいよ最終日。
プログラム⑤は
2年生フードデザインと美術の選択者の講座でした。

3種類のみそ汁を
味わい比べます。

実は、3つのみそ汁は
塩分%をそろえてあります。

塩分%を揃えているのに
塩味の感じ方はだしによって
大きく違うのですね!

体験後、4行詩を作りました。

本校の「一品持ち寄り弁当の日」では
毎回4行詩を制作し
優秀作品をHPでお知らせしています。
生徒たちは「あ、あれね!」という感じです。

とても素敵な4行詩が生まれ
温かい気持ちになりました。