生物部 梅雨の予感

 生物準備室前に濃い青色のアジサイ(Hydrangea macrophylla)が開花しました。第二高校のアジサイはガクアジサイのようです。アジサイと言えば、梅雨の花のイメージがあります。もうすぐ梅雨入りでしょうか。
 アジサイの花色は土壌の性質によって変化することはご存知でしょうか。酸性であれば青色、アルカリ性であれば赤色に変化します。これはアントシアニン系のデルフィニジンという色素によるもので、この色素はスミレの花やブドウの果皮にも含まれています。デルフィニジンはアルミニウムイオンと結合すると青色(補助色素も必要)、結合しなければ赤色を呈します。酸性の土壌ではアルミニウムイオンが溶けやすく、デルフィニジンと結合して青色となります。一方、アルカリ性の土壌ではアルミニウムイオンが溶けにくく、デルフィニジンと結合せずに赤色となるわけです。生物準備室前のガクアジサイは、濃い青色を呈しています。土壌は酸性でアルミニウムイオンが比較的多く含まれていると思われます。
 これから梅雨に入り、アジサイの花を多く見ることができると思います。花の色で土壌の性質がわかりますよ。